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アナログレコードを聴く意義は? 久々にLP聴きました。 [趣味・カルチャー]

前回のブログにも書きましたが、奥田英朗さんの「家シリーズ」を読み直して見ましたが、私が勝手につけたランキングでは栄えある第2位に輝いたのが「家においでよ」でした。

この「家においでよ」という作品では、妻と別居し妻がマンションを出て行った後、残された夫がマンションの部屋を自分好みに変えていき、オーディオセットやホームシアターなどを贅沢に設置し「男の隠れ家」が完成してしまいます。あまりの居心地よさに、毎晩帰宅後自分の部屋で楽しむ内に同僚のたまり場になってしまうという楽しいお話です。

この作品を読むと、こういう形で「男の部屋」に凝る夫の気持ちがよ~くわかります。
私の部屋も妻には「凝り過ぎ!」とよく言われますが、自分好みの部屋は居心地がよくて、ついつい籠もってしまう夫の気持ちが人ごとではなく共感できます。

お話の中に、実家の倉庫に置いてあった300毎のレコードを引き上げて、昔集めたレコード雑誌と一緒にリビングの棚に並べ、新しく買った高級オーディオセットでLPを聴いて音の良さに感動するというくだりがありました。

その話を読んで、ついつい私もレコードプレイヤーでアナログレコードを聴きたくなってしまいました。
幸い私の部屋には、レコードプレイヤーもちょっと大きめのスピーカーも設置してあります。アナログLPレコードも200枚ほど棚に並べてあります。
もう10年以上アナログレコードは聴いていませんが、久しぶりに聴いてみることにしました。

Analog1.jpg

LPレコードをあらためて見てみると、ジャズ・ロック・ポップス・クラシックと20代から30代にかけてコレクションした名盤が並んでいて、とてもうれしい気持ちになりました。
ビルエバンス、チックコリア、キースジャレット、ハービーハンコック、ビートルズ、レッドツェッペリン、ピンクフロイド、スティービーワンダー、サイモン&ガーファンクル、etc.etc、懐かしいアルバムばかりでジャケットを見るだけで青春時代の思い出がよみがえってきます。

さて、久々のレコードプレイヤーなので、使う前に念入りに掃除をしてアームの調整やカートリッジ・針の具合を確認しました。
LPをジャケットから出して、きれいに埃を取り、静電気も除去してターンテーブルに針を落とします。
ジャズ、ロック、ポップスと3毎立て続けに聴いてしまいました。

Analog2.jpg

久しぶりに聴くアナログレコードの音は、優しくもくっきりと広がる音の洪水で、やっぱりCDやネット配信の音楽とひと味違うというのは十分感じられました。今までCDでよく聴いていたアルバムに、こんな音が入っていたのかと新たな発見もできました。

しかし、このスピード時代にちょっと面倒ですね、
レコードや針を掃除して、静かにオーディオセットの前で聴かなくてはいけませんし、A面B面でレコードを裏返さなくてはいけませんし、なかなか時間に余裕がないとできませんね。今、いつもやっているような「ながらリスニング」はできません。

レコードも、傷や汚れ、そり等があると音が悪くなりますし、オーディオセットもかなり値の張るよい物でないと本当の意味でのよい音は聴けません。なかなかハードルが高いのも現実です。

今、デジタルでもそこそこの音楽が聴けるこの時代に、あえてアナログを聴く意義は何なのでしょうか。やはり、アナログを聴くための労力を惜しまない「ゆとり」を感じることかもしれません。

そしてデジタルとは違う、音の奥行き広がり細かな息づかいが感じられた時の喜びでしょうか。自分にも違いを感じるだけの繊細さがあったのかと気づくことはとてもうれしいことです。

レコードはたくさんあるのですが、なかなかそれを聴くだけの余裕がありませんが、これからは時間を作って順番にお気に入りのレコードを聴いていこうと思いました。



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