SSブログ

Roland mc-101 思った以上に高機能! 使いこなしに挑戦! [趣味・カルチャー]

昨年の夏にローランドの「mc-101」というシンセサイザーを購入しました。
このシンセ、グルーブボックスと言われる音楽製作マシンで、ツマミ・ボタン・スライダーや四角いゴムのパッドを駆使して丸々一曲の楽曲ができてしまう音楽製作マシンです。
A5程度のサイズで電池駆動も可能、持ち運んでどこでも音楽製作ができる便利でカッコイイ音楽機材です。パッドやスライダーもキラキラと光ってとてもかわいい存在です。

mc101.jpeg

トラックメイキングと言われる主にダンスミュージックの曲を作るのが得意なマシンで、ドラムやピアノ、管楽器、弦楽器、等々3,000以上の音色が内蔵されていますし、パソコンなどで録音した音(サンプリングデータ)を取り込んで音楽に使うこともできて機能はかなり豊富です。
4つのトラックがあって、ドラム・ベース・バッキング・メロディなどとそれぞれのトラックにパートを割り当てて曲を作っていきます。

選んだ音色にフィルターやエフェクターを掛けて音を変えたり、ミキサーで音のバランスを調整したり、パッドをドラムセットやキーボードに見立てて演奏したりライブ演奏でも楽しめそうな機能もあり、一通りの欲しい機能はすべて揃っているようです。想像以上に機能が豊富で、今さらですが驚いているところです。

機能は豊富なのですがポータブルなサイズなためか、ボタンやツマミなど操作に使う操作子類が少なく1つの操作子に多くの機能が割り当てられていて別のボタンと組み合わせたり、メニューを表示して選択したりとかなり操作が難しく感じられます。特に状態を確認するための液晶表示が小さくてわかりにくいのも難点です。

購入してからもう1年程経つのですが、まだ使いこなすまでには至っていません。
とにかく操作が難しいのと、用語にも独特な名称が付いていたりと、記憶するのが大変です。
また、昨年末には大幅アップデートがあって音色の編集もできるようになったので、さらに複雑になってきました。
その結果、1年近くもこのマシンを放っておく状態になっていました。

せっかく購入したのに使いこなせないのはちょっとシャクですね。
幸い今は時間がたっぷりあるので、一念発起してもう一度一からmc-101を勉強しなお押してみようと思っています。
これが使いこなせれば、どこでも作曲が楽しめて楽しそうです。

マニュアルを見ないでも音楽製作がラクラクできるようになることが目標です。(音楽の質は問題にしません)
まずは今日、マニュアルをしっかりと読むところから始めようと思います。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

小説と違う展開! 映画「渇水」を観て [読書]

Amazon Prime Video の新公開作品に「渇水」が入っていたので、さっそく観てみました。
この映画は2023年6月公開ですから、わずか3カ月程度で配信というユーザーにとってうれしい配信です。

Kassui.jpg

この原作は、1990年に文學会新人賞を受賞し、第103回芥川賞の候補にもなった、河林満さんの短編小説です。

SKassui.jpg

この小説は自身が市職員だった経験を元に書かれたとされていますが、経験が生かされているためかなかなかリアルな描写で、読者をひきつける魅力がある作品でした。
残念ながら、河林さんは2008年に57歳の若さで脳出血のため亡くなっています。

原作のお話は、
市役所の水道課に勤める岩切は、水道料の支払いが滞っている家を訪ね「停水執行」という水道を止める作業を毎日淡々と行っています。小出秀作という3年間も払いが滞っている家で、恵子と久美子という小学生の姉妹に出会います。秀作は長く家に戻っていないし妻も不在が多く、子ども達だけで生活しているような状態の中、停水を執行すべきかどうか迷いますが停水を執行します。そして...。

この作品、かなり短めの短編小説なので、1時間40分の映画ではどのような内容になっているのかと、興味津々で観始めました。

映画では、小説の中ではサラッと触れられただけのエピソードも丁寧に深堀して表現されていました。
又、原作にはないシチュエーションもふんだんに取り入れられストーリーを肉付けしていました。
これが、決して誤った解釈だとは思いません。製作スタッフが原作から感じた情景を分かり易く伝えた結果だと感じました。

しかし、最も意見が分かれるのはラストの展開でしょう。
原作では救いのない結末で気持ちが落ち込んでしまうような内容なのですが、映画では一筋の希望がみられるような感動のヒューマンドラマ的な内容になっていました。

このラストから考えると、この映画は「渇水」という小説の名前とシチュエーションを借りた全く別のドラマという事ができるかもしれません。
おそらく、これは許せないという人もいるでしょうが、私はこれもアリだなと思いました。
こういう展開のストーリーも立派に成り立っているじゃない、という感じです。
言ってみれば、「マルチ・エンディング」的視点で観れば、楽しむことができます。

ただ、一つ気がかりなのは、原作者の河林満さんが生きていたらどんな感想を持ったのか、という事です。楽しんでいてくれればいいのですがね。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

オリックス優勝で関西決戦実現!? 50年前小説「決戦・日本シリーズ」再読 [読書]

昨日、オリックス・バッファローズがパ・リーグ優勝を決めましたね。
阪神タイガースのセ・リーグ優勝もあって、セ・パ両リーグの関西チーム優勝が59年ぶりに実現して関西は盛り上がっているのでしょうね。

そのまま両優勝チームがクライマックス・シリーズを突破したら、日本シリーズも59年前の阪神・南海戦以来の関西対決になると話題になっていますね。

こんな状況を見ていたら、突然はるか昔に読んだ「決戦・日本シリーズ」という小説を思い出しました。
1974年に発表され、1976年に早川書房から短編集として出版された「かんべむさし」さんの捧腹絶倒のドタバタ小説です。

Kessen.jpg

阪神と阪急のリーグ優勝後の日本シリーズ対決を想定して、その騒乱模様を面白おかしく書いています。
阪急といえば現在のオリックスの元球団ともいえますので、今年の状況とダブりますね。(現在のチームカラーやファン気質は違うとは思いますが)

思い出した途端、あの作品を読んだ楽しさも思い出してもう一度読んでみたくなりました。
家の本棚を探してみましたが、どうやら処分してしまったようで見つかりません。
それではと、Amazonのkindleにあるか検索してみたら、ありました。
しかも、kindle unlimited の会員なら無料でレンタルできる対象作品になっていました。
さっそく、タブレットにダウンロードして読み始めました。

物語は、
主人公「俺」の勤める新聞社「スポーツイッポン(スポイチ)」では創立25周年の記念行事が募集され、俺が提案した企画が採用される。
開幕以来破竹の快進撃で独走する阪神と阪急が日本シリーズで対戦するのはほぼ間違いないので(当時はクライマックス・シリーズは無かったので)、これを徹底的に盛り上げようという企画。どちらが日本一になるかの投票ハガキを募集し、日本一になったチームの投票者1,000人をそのチームの選手たちと一緒にその親会社の電車に乗って相手親会社の路線をドンチャン騒ぎしながらパレードするというハチャメチャな企画です。
この企画が発表されると、ファンや関連企業だけでなく直接関係無い企業までもがのって大盛り上がりになるというお話です。

たしか、紙の本では最後は阪神が勝った場合と阪急が勝った場合の騒ぎの状況を対比するように、上下二段の組印刷で表現していたのですが、残念ながらkindleでは章が変わっての表現になっていました。

まさか、実際の対戦はこんなことになるはずはないのですが、ドタバタ具合が爽快で楽しく読み終えることができました。
当時、この作品をきっかけに、かんべむさしさんの作品を読み漁った記憶があります。
kindleにはかんべむさしさんの作品が結構出ていたので、この機会に何冊か読んでみようと思いました。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

アナログシンセの存在感いいネ! 映画「ショック・ドゥ・フューチャー」 [映画]

一昨年の2021年に劇場公開された「ショック・ドゥ・フューチャー」というフランス映画が、Amazon Prime Video で観られるようになっていたので、観てみました。

Shock1.jpeg

1時間18分の短めなので、ちょうど観やすい作品です。

舞台は1978年、フランス・パリのアパートの一室。ある女性音楽家の1日をほとんど部屋の中だけで綴られた映画です。

当時のフランスではシンセサイザーをフィーチャーした、いわゆる電子音楽とかエレクトロポップスはまだ市民権を得ていない時代、そんな中電子音楽に魅了された女性が将来を夢見て音楽づくりをしていくという単純ではありますが、音楽マニアにはなにか経験があるような懐かしさも感じられる映画でした。

音楽に魅了され、それにのめり込んで進んでいく姿は、音楽映画であるとともに一種の青春映画でもありました。

彼女はボーイフレンドがインドへ行っている間に、彼の部屋をシンセなどの機材ごと借りて音楽製作をしている設定です。そこにある機材がとってもイイ!
「Yamaha CS-80」「ARP2600」「Moog model15」。全部かつての私の憧れの機材です。

Shock2.jpeg

当時、今より物価が安かった時代に、おそらく総額600万円以上するのではないかという機材に囲まれて製作するのはかなり贅沢な環境で、安アパートの一室というのはチョッと現実味が少ないかなとも感じましたが、本質はそこではないのでスルーしましょう。

そして録音には、あの懐かしい名MTR「Teac A-3340」が使われていました。
私もRoland の system100 と組み合わせて多重録音に使っていました。懐かしいなぁ~。

Shock3.jpeg

この映画では、音楽製作のアイデアに行き詰った彼女が、日本製のリズムマシン「Roland CR-78」をひょんなことから借り受けて、その機能にインスパイアされて楽曲を作り出していく姿が描かれていました。日本製の楽器が重要な役割を担っているというのもうれしいですね。

1978年というとYMOがデビューした年です。当時の日本とフランスの音楽事情を比較してみるのも楽しいと思います。日本はフランスに比べこの分野では進んでいたように思います。
そのころの私もシンセに魅了され、シンセがフィーチャーされたレコードを集めまくっていたことも思いだしました。

この時代を知っている人も知らない人も楽しめる作品ではないかと思いました。



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

結末はいったい? 高橋弘希「叩く」読みました [読書]

毎年、年初に「今年こそ100冊の本を読もう!」と目標を立てるのですが、100冊読むのはかなり難しくて、今年もそろそろ4分の3が過ぎようとしているのに49冊しか読めていません。
今回読んだ「叩く」が、ちょうど今年の50冊目となります。
目標を達成するには、今までの倍以上のスピードで読書しないといけませんね。

私は読む本を選ぶ時、新聞や雑誌の書評欄やYoutubeの本紹介チャンネルで興味を持った本をメモしておいて読むようにしています。
今回の「叩く」も、おそらく新聞の書評欄に紹介されていたんだと思いますが、何に興味を持ったのか全く覚えていません。著者の高橋弘希さんの作品も今まで読んだことがありませんでしたので、なにも知らないまま期待を込めて読み始めました。

Tataku.jpg

高橋弘希さんは3回の芥川賞候補の後、2018年に「送り火」という作品で第159回芥川賞を受賞された方です。その高橋さんの最新短編小説集がこの「叩く」でした。

・叩く
・アジサイ
・風力発電所
・埋立地
・海がふくれて
の5つの短編で構成されています。

「叩く」は闇バイト(いわゆるタタキ)に応募し、犯行現場で仲間の裏切りにあった男の思いと行動を書いた物語。
「アジサイ」は、突然妻が家を出ていった男の物語。
「風力発電所」は、生まれ故郷を訪れた作家が、近くの町の風力発電所を見学に行き、経験した奇妙な体験の物語。
「埋立地」は、公園で息子に話す、自分が子供の頃の公園設置前に体験した冒険談。
「海がふくれて」は、漁村に暮らす高校生の幼馴染みカップルの青春小説。

どの作品も、登場人物の内面を細かく丁寧に描写した純文学系の作品です。
気取ったところや難解な表現もなく、文章がスルスルと頭に入ってきます。
とても読みやすく、「次はどうなるのだ!」と話に引き込まれ、途中で止めることができません。

しかし、どの作品もはっきりとした結末がありません。
あえて言うと、後の2作品は結末らしい展開はあるのですが期待するほどの大きな展開ではありません。

でも、良いんです!
結末が無くても、結末を読者に想像させてくれます。
良いんです!
大きな展開が無くても、淡々と進む話にどんどん引き込まれていきます。

このような小説は、好き嫌いがハッキリと分かれるんでしょうね。
私は、とっても気に入りました。
読み方によっては、あまり深く考えないで純粋に文章を追うという読書が楽しめますし、どのような結末になるだろうと考えながら読むのも楽しいし、なんとなく面白い作品でした。

高橋さんの芥川賞受賞作品も是非読んでみなくては、あらためて思いました。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。